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甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ [歴史の真実・陰謀論]

syuzousyuki.JPG前回、渡部悌治氏のユダヤに関する本を紹介しましたが、今回は私の私淑する落合莞爾氏の『陸軍特務 吉薗周蔵の手記』を紹介します。
吉薗周蔵氏は宮崎県出身で、上原勇作陸軍大臣・中将の縁戚であり、大正元年に上原勇作付の特務(いわゆるスパイ)として、活動を始めます。「吉薗周蔵手記」は、上原勇作の命を受けておこなった活動に関して周蔵氏が詳細に記載していたもので、大正から昭和の裏の歴史を垣間見ることができます。
私たちが日本史で上原勇作の名前を見るのは、陸軍大臣の時の「二個師団増師問題」で陸軍大臣を辞任し、内閣を倒壊させることで、大正政変のきっかけを作ったことくらいだと思います。しかし、この周蔵手記を読むと、大正から昭和にかけて陸軍を裏から操っていたのが、この上原勇作であることがよく分かります。

吉薗周蔵氏は、パリの街角を描き続けた洋画家の佐伯祐三画伯の美術大学の入学の後押しをしたり、資金援助をしていた関係で非常に多くの未公開の佐伯の絵を所有していました。そのため、武生市の真贋事件が起こることになりますが、それに関してはWeb上にいろいろと情報があるのでそちらを参考にしてください。
落合莞爾氏は、この佐伯祐三の真贋事件で、周蔵氏の娘の明子さんの代理人を依頼された関係で、周蔵手記を入手することができました。もともと日本史に造詣の深かった落合氏は、周蔵手記に書かれているこれまで知られている日本史との違いに戸惑いながらも、そこに書かれた日本史の深遠に魅せられ、ある意味佐伯祐三の真贋事件よりも手記に書かれた日本史の方に魅せられて15年以上の年月を費やしてきたようにも思えます。この「周蔵手記」は、会員制雑誌「ニューリーダー」の1996年4月号から連載を開始し、若干の中断をはさんで現在も続いています。

この「周蔵手記」が開示する内容で、私が一番衝撃的と感じたことは、上原勇作の裏の部下として甘粕正彦、藤田嗣治が一本の線でつながっていたことです。これは、これまでのどの資料にも出てこない内容だと思います。それ以外にもこの「吉薗手記」が明らかにする裏の情報は沢山あります。この手記を偽作であるとの主張する人たちは落合氏の15年に渡る研究結果を十分に読んでからもう一度判断すべきだと思います。
(国事に奔走した周蔵氏の「周蔵手記」の中で、一画学生である佐伯祐三に関する記載が占める割合は、当然ながらそれほど大きなものではありません。)

さて、前置きが長くなってしまいましたが、「吉薗手記」におけるユダヤに関する記載に関してです。上原勇作の死後、周蔵氏の上司となったのが、荒木貞夫大将でした。「周蔵手記」には、その荒木がユダヤであるとの記載があります。
・荒木(貞夫)とチャーチルの関係である。伝わるところでは、第一次大戦の直前、ロシア駐在武官だった荒木は、独断でペテルスブルグを離れてロンドンに渡り、チャーチルと引き合わされた。一外国婦人の手引きによるものというが、ここに国際秘密勢力の臭いがする。国際秘密勢力のことを当時の識者は「ユダヤ」と呼んだが、ユダヤとは国家ではなく特定の人種のことであるから、彼らが主となって後世している勢力という意味として理解するのが普通であろう。
( 「周蔵手記」2004年3月号)
そして、周蔵氏の従兄である渡辺政雄から聞いたユダヤの話は、以下のような内容です。
・京都出身の医者渡辺政雄は、「ユダヤ民族が古代に日本に流れ着いた。自分はその子孫である」と周蔵に教え、周蔵を困惑させた。その友人で民国留学生あがりの王希天は、上原勇作も甘粕正彦も「ユダヤ」だと指摘したが、そういう王自身の母校たる天津南海中学の設立者もいわゆる「ユダヤ」関係者のようで、同校同窓生の周恩来、呉達閣、さらに同校教師に学んだ張学良らも同志であったようだ。さらに、王の人脈の青山協会のポンピドー、聖公会のポール・ラッシュらのキリスト教宣教師や、日本外交官伯爵陸奥広吉も内務大臣後藤新平も仲間であったというから、ここにいわゆる「ユダヤ」が現今のユダヤ人種そのものを指すものではないことは明白である。
上原勇作も甘粕正彦も後藤新平も「ユダヤ」であるとは、驚きです。しかし、当時の周蔵氏は、「ユダヤ」とは何かをよく理解できなかったようですが、当時の一般人の認識としてはしょうがないことかと思います。

さて、吉薗周蔵氏は、上原勇作の「草」としてケシの栽培や諜報活動を行っていましたが、その活動の上司に当たるのが甘粕正彦で、同僚(フランスの「草」)が藤田嗣治というような関係となります。ちなみに、藤田は当時パリで600億円を放蕩しつくしたと言われる薩摩治郎八を監視する役割を持っていたようです。
最後に蛇足ですが、周蔵氏の上司となる甘粕が関東大震災のドサクサに紛れて大杉栄、伊藤野枝を殺害した、いわゆる「甘粕事件」に関して紹介します。ここには、前回紹介した渡部氏の記載とは違った内容が書かれています。
教會ニ モグリ込ムダルハ 野枝
大杉榮 伊藤野枝ハ 共産党でハアルガ 後藤新平の草デアッタ由。

[解説]
王(希天)の解説によれば、大杉榮は情人伊藤野枝を青山教会に潜入させ、ポンピドー牧師の身辺を探り、上原勇作・甘粕正彦との関係を確かめようとした。大杉と野枝は共産主義者でありながら後藤新平の草をしており、つまり青山協会への潜入は後藤の指令によるものであったという。
(2003年8月号)
さらに、周蔵氏は、大杉栄を見た時の印象を以下のように家伝に残していたようです。
・タコロガ 大杉ハ サノ根ガサモシク サモシヒ故ニ 後藤ニ直接 會ヒニ行ッタラシヒ。何度カ 借金ニ行ッタ模様。
*サレハ 自分ニハ納得デキル。自分ノ見タル大杉モ マカトニ サモシヒ表情ヲ シテヲッタ。
デアルニ當然ノカトナガラ 大杉ハ 閣下ノ事モ 甘粕ノ事モ ユスッタデアラフ。
トナレバ 大杉ヲ アアマデ始末シタルハ閣下ノ命モアラフガ ナルホド 甘粕サンノ意向モアラフ。
[解説]
今日革新系評論家らが英雄視して囃す大杉栄であるが、その実は根性の賤しい男であった。大杉が渡仏前に後藤邸を訪問して300円ほどを得たことは周知で、評伝家はそのことを何とか美化しようとするが、実情からは遠い。本来は、後藤と大杉が無関係と見せるために藤根を介在させ、報告はむろんのこと、報酬についても藤根が両者の間に入って受け渡しする取り決めであった。ところが心根さもしい大杉は、後藤に直接面会を求めた。もちろんタカリが目的で、中継者の藤根を外して、人の好い後藤から直接大金をせしめようとしたものである。それも一度だけではなかった。周蔵も上京直後、上原の命令で社会主義者の行動探索の途中、大杉と荒畑寒村が宣伝文書をこさえている現場を目的したが、こちらをちらりと見た時の大杉の、怯えた小動物のような目つきを一生忘れなかった(吉薗家伝承)。そのような大杉だから、後藤の指図で集めた資料を用いて、上原元帥だけでなく甘粕大尉もゆすろうとしたらしい。
となれば、あんな極端なことまでして大杉を始末したのは、上原の命令もあろうが、甘粕本人の意向が強かったのではないか。
(2003年8月号)

つまり、後藤新平の草であった大杉栄、伊藤野枝が上原勇作と甘粕正彦の身辺を調べで二人の弱みを握り、それをネタにゆすっていた。そのため、甘粕が関東大震災を奇禍として二入を殺害した、というのが周蔵氏の考えです。後藤新平と上原勇作はそれぞれの「アヘン政策」を巡り、当時反目し合っていたようです。

日本の近代史に興味がある方は、是非、落合氏の本を読むことをお勧めします。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む

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Simple

mo_co さん

いつもNice! ありがとうございます。
今日も暑かったですね。
アセモはいやですよね!

by Simple (2011-06-24 22:15) 

Simple

tsworking さん

いつもNice! ありがとうございます。
「バリアフリーがかえって人を弱くする」というのは、確かにそうかもしれませんね。人間、楽をすると体も脳も退化するようです。

by Simple (2011-06-24 22:19) 

Simple

TBM さん

いつもNice! ありがとうございます。
長野さんの本、私も「武術の○○○」シリーズは愛読しています。
武道、武術の世界も玉石混合、魑魅魍魎ですから注意が必要です。
その中で長野氏は数少ない信じられる一人と私は考えています。

by Simple (2011-06-25 20:05) 

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