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「真実の日米開戦 隠蔽された近衛文麿の戦争責任」 倉山満著 を読む [歴史の真実・陰謀論]


真実の日米開戦 隠蔽された近衛文麿の戦争責任
倉山先生の近衛文麿に関する本です。


近衛文麿に関しては、以前「大日本帝国を滅ぼしたのは、近衛文麿だ! 「嘘だらけの日中近現代史」 倉山満著 を読む その3」(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2016-07-16)を紹介しましたので、こちらも読んで欲しいのですが、その内容を簡単にいうと、

近衛文麿とその側近が、日本を支那事変の泥沼に引きずり込み、さらに対米開戦へと導いた

という事です。
ただし、近衛がソ連のスパイであったか否かは、状況証拠しかないので倉山先生は断言していません。

この本は倉山先生の本のいつものスタイルで、単に近衛文麿の言動を書いているだけではなく、時系列で日本及び各国との関係、日本国内の状況に関しても分かりやすく書かれています。これによって、どのような国内情勢、対外情勢の時に、近衛文麿が何を言っていたか、何を行ったかを理解することができます。

ちなみに、倉山先生は、「ファシズム」とは一国一党の事で、近衛文麿の進めた大政翼賛会は、一国ゼロ党なのでファシズムではない、と書いています。現在の中国こそ共産党の一党独裁で典型的なファシズム国家ですね。後は旧ソ連。しかし、日本の歴史学会では、「大人の事情」でこの定義は使えないそうです。(-_-;

●対米戦争について
なぜ戦前の日本はアメリカを相手に、負けるに決まっている戦いをしてしまったのか。
戦後に生れて強い軍事大国アメリカしか知らない私たちは、普通にそう思います。倉山先生もそうだったようです。しかし、米国が軍事大国になったのは日米の戦争が始まってからです。開戦当時は、国力の差はありましたがアジアの戦力で見れば日本の方が強かったのではないかと思います。
また、戦争は国力だけで決まるものではありません。日本から見ても小国であるベトナムはアメリカに勝っています。その理由を倉山先生は、以下の2つだと書いています。

①米国と対抗していた大国ソ連の後ろ盾があった。
②インテリジェンスの勝利。プロパガンダによって、世界中に「残虐なアメリカ」を印象付けて、アメリカへの非難声を上げて国内の厭戦感を高めた。


①に関して、大東亜戦争で日本はアジアでは単独で大国である米国、英国、ソ連の3国すべてを敵にまわしました。
②に関しても、ソ連のスパイの暗躍を許し、中国にはプロパガンダされまくっていました。このソ連のスパイによって近衛の側近も米国のルーズベルトの側近も真っ赤っかになっていたようです。
日本も日露戦争の時には、インテリジェンスの分野で陸軍の明石元二郎が活躍して勝利に導いた過去があるのにどうなってしまったのでしょうね。
そして、現在も韓国、中国に「南京大虐殺」だの「従軍慰安婦」だのプロパガンダされまくっています。インテリジェンス戦も戦争です。戦前のように「分かる人は言わなくても分かってくれる」などという日本的な考えは世界には通用しません。きちんと大規模な予算付けて、全世界に向けて正しい情報を継続的に発信しなければダメです。安倍さんよろしくお願いします!

ソ連の活動に関して言うと、その赤化の波は陸軍や官僚にも押し寄せていたようです。陸軍の中では、石原莞爾、武藤章、梅津美次郎や統制派のメンバーが統制経済を唱えていて、証拠は無いものの疑惑を持たれていたそうです。この当時、表面上は天皇陛下バンザイを叫んでいるけれど赤化していた軍人が多くいたようです。

*悪いのはルーズベルト
これまで、日米開戦は日本が一方的に悪かったと言われていますが、本当の悪者は米国大統領のルーズベルトでした。
開戦前のアメリカは、フィリピンに植民地を持ってはいましたが、中国に関してはまったく無関係です。米国としては、海の向こうの日本に対して戦争を行う理由はないはずです。その当時、米国は日本には石油を売り、中国には武器を売る死の商人をやっていました。それにもかかわらずルーズベルトは、日本の中国での戦いにちょっかいを出してきました。

さて、日本を日中戦争の泥沼に引きずり込んだ近衛文麿ですが、なぜか最後の最後になって、日米開戦の回避に動きだしました。
昭和16年の日米交渉の流れです。
・第三次近衛内閣で近衛文麿は突然、日米開戦回避に動き外相の松岡洋右が必死に奔走する。
・ルーズベルトは、「松岡が外相である内は交渉できない」と松岡の罷免を要求。
・7月16日:それを受け、近衛は松岡外相を罷免する。
・7月25日:それにもかかわらず米国は在米日本人資産を凍結する。さらに戦争当時者でもないのに日本の南部仏印進駐を止めるように要求。(日本としては、日支事変の解決を阻んでいる蒋介石の外国からの援助ルートを絶ち切る事が重要だった)
・7月28日:南部仏印に進駐。(交渉の駆け引き上やむを得ない)
・8月1日:米国は石油を禁輸する。
・8月7日:近衛首相がルーズベルトと直接交渉を行いたい旨をハル国務長官に伝える。ハルの反応は肯定的。
・9月3日:米国から日本軍が中国大陸から引き揚げたら会うとの回答。
・9月6日:御前会議開催。10月で交渉を打ち切って対米開戦の結論。
・10月2日:グル―駐日大使が日米会談拒否を通告。
・10月14日:ソルゲ事件が発覚して内閣総辞職。東條英機が後継となる。
支那事変勃発当初から隔離演説で日本を病原体呼ばわりし、数々の挑発的言辞と経済制裁。そして最終局面での不真面目な態度。以上から判断できることは、ルーズベルトは日本と戦争をやりたがっていました。その理由は、ルーズベルトが狂人だったからです。ルーズベルトがソ連のスパイだと断定できない以上、狂人だったからと断ずるほかありません。
もちろん、狂人とは医学的な意味ではありません。政治的な狂人です。
米国の主張する「日本は中国から出て行け」という主張は米国に対して「ハワイをカメハメハ王朝に返せ」あるいは、「奪った土地をインデアンに返せ」というくらい承服できない要求です。日本としては飲む事はできません。

日本は、アメリカから石油を止められたから戦争を行ったと言われています。しかし、アメリカ領のフィリピンには石油はありません。あるのは、オランダ領のインドネシアとイギリス領ブルネイです。後知恵で考えれば、英、蘭とだけ戦争をして米国を無視していれば良かったのです。
実際の大東亜戦争で日本はオランダを九週間で負かしていますし、イギリスにしても、たったの二ヶ月で片付けてしまいました。アメリカさえ相手にしなければ、アジア、イギリス、オランダなど大日本帝国の前には、ものの数ではなかったのです。
日本には米国と戦争する理由はありませんが、893のような米国が執拗に因縁を付けてきます。彼らの常套手段で、いろいろと挑発して最初に殴らせるという方法です。米国の国民は、第一次大戦で懲りているので、戦争には反対ですし、ルーズベルトは若者を戦地に送らないという公約で当選しているので、日本が米国本土であるハワイを爆撃でもしなければ自らは参戦できない状況です。(植民地のフィリピン攻撃では無理でしょう)

それでは、何故日本はアメリカとの開戦に踏み込んだのでしょうか?
倉山先生は、当時の日本政府、官僚がみんなポジショントークしていたからだと書いています。

陸軍:支那事変を解決したいが、英国が蒋介石を援助しているので長引いている。英国との戦いは不可避だ。
海軍:米英は一体なので、イギリスを敵に回したらアメリカが出てくる。
陸軍:だったら、アメリカと戦うまでだ!
実際には、米英は全然一体ではないのですが、その正論が通らなくなっています。
たまには良識派がいて、宇垣一成はアメリカなど無視してイギリスと話をつければいいのだと頑張ったのですが、そういう正しいことを言う人は葬り去られます。
陸軍と海軍はそれぞれ陸軍省、海軍省という省の官僚です。大蔵省から予算を付けてもらえなければ装備も補充できません。ですので、お互いに予算を取り合う敵なのです。
中国(北支)、ソ連は陸軍の縄張りです。しかし、蒋介石を支援している英・米は海軍の縄張りです。陸軍が蒋介石への支援を切るために英・米と戦う事になれば、海軍としては陸軍に予算を取られてしまいます。海軍としては、長年米国を仮想敵国として予算を取ってきましたので、いまさら米国とは戦えないとは言えません。
しかし、海軍としては、ここで戦えないことを理由に対米開戦不可を押しきれば、嘘つき且つ無能者の烙印を押されます。今後、予算を削られるのは必定です。だったら、アメリカと戦って勝つことに活路を見出す。こうした組織防衛の論理で、対米開戦に踏み切ったのです。
何と、日米開戦は、海軍省というお役所のメンツのために行われたという事になります。しかも、フィリピンで艦隊決戦というこれまでの海軍の方針を変えて、米国の望み通りに米国の領土であるハワイの真珠湾を奇襲します。
山本五十六はスパイだろ! と思いますが、倉山先生は学者なので決定的な証拠がないので保留という立場をとっています。
東京裁判で、陸軍だけ悪者で海軍の戦犯が少ない事の説明ができてしまいますね。

何故、倉山先生はこの本を書いたのだろうと考えました。
近衛文麿と安倍首相を重ね合わせて見ているのか、あるいはトランプとルーズベルトをオーバーラップさせているのか、大日本帝国と北朝鮮を重ねているのか...。
みなさんも是非読んでみて下さい。

倉山先生の本に関しては、以下もご覧ください。
・中国五千年のプロパガンダを暴く!「嘘だらけの日中近現代史」 倉山満著 を読む その1
・満洲事変は侵略ではない! 「嘘だらけの日中近現代史」 倉山満著 を読む その2
・日本は朝鮮人のために世界を敵に回した! 「嘘だらけの日韓近現代史」 倉山満著 を読む
・織田信長はスティーブ・ジョブズだ! 「大間違いの織田信長」 倉山満著 を読む

このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1
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